導入事例│「通所が週1→週3日に」ジョブテラス山の畑さま|長野県・就労継続支援B型

2025/09/19

(RevelApp運営チームとのインタビュー動画)

長野県佐久市に拠点を置く就労継続支援B型事業所「ジョブテラス山の畑」さま。

利用者の「やりたい」を尊重し、農作業からPC作業まで多彩な活動を提供する同施設は、一部利用者の通所安定性という課題に直面していました。

そんな中、ゲームで工賃作業を可能にする「RevelApp」を導入したところ、ある利用者の通所日数が3倍に増加し、事業所収益も月5万円アップするという嬉しい事例がありました。

今回は、運営法人である株式会社さくら福祉会の櫻井さまに、導入の背景から具体的な効果、そして活用方法までを詳しく伺いました。

導入効果サマリー

導入前の課題】
利用者の通所が週1日と不安定で、仕事への意欲向上に苦慮。本人の「好き」を支援に繋げる方法を模索していた。
導入の決め手】
「ゲームが仕事になる」という革新的なコンセプト。課題を抱える利用者の特性に合致すると直感し、運命的な出会いと感じた。
導入後の効果】
対象利用者の通所日数が週1日から週3日へと3倍増。主体性が芽生え、事業所の訓練等給付費も月5万円増加

1. 施設プロフィール:一人ひとりの「やりたい」を仕事に

 株式会社さくら福祉会が運営する「ジョブテラス山の畑」は、長野県佐久市の豊かな自然に囲まれた就労継続支援B型事業所です。企業からの下請け作業やPC入力、広大な畑での農作業など、利用者の希望や特性に合わせて様々な仕事を提供。

「楽しい」「やってみたい」という気持ちを原動力に、一人ひとりの可能性を広げる支援を大切にしています。

2. 導入の決め手:「これは縁だ」と直感した革新性

元々ブロックチェーンゲームを用いた取組を検討していたこともあり、
「記事を見た瞬間、『これは縁だ』と思ってすぐ問い合わせました。既に取り組んでいるものがあると。」(櫻井さま)

 特に、課題を感じていた利用者さまの「ゲームが好き」という特性と、RevelAppの「ゲームを通じたお仕事」が合致していたことから、早くから導入を決断していただきました。

2. 導入前の課題:見えない「意欲の壁」と安定しない通所

 多彩な活動メニューを用意する一方で、支援員の方々は、ある利用者さまへのアプローチに大きな課題を感じていました。その方の状況は、多くの事業所が直面するであろう課題を象徴していました。

【ケーススタディ|Aさん:週に一度、半日の通所がやっとだった利用者さま】

Aさんは、学生時代から社会参加に課題がありました。通所は週に1回、半日来るのがやっとという状態。送迎などの工夫を凝らしても、安定した通所には繋がりませんでした。

『好き』を大切にしようとゲームサークルを作ってみたんです。Aさんも参加してそこには、必ず休まず予定に参加できてると。」(櫻井さま)

「次の段階にに行きたいね」という中で、具体的にどうするかは模索している状態でした。

【ケーススタディ|Bさん:当日欠席が頻発、受け身で指示待ち状態になっていた利用者さま】

週3回の通所予定を組んでいたBさん。体調や心理的要因で当日の朝に突発的な欠席連絡が頻発、通所日数が少なく受け身な性格もあり、施設にも中々馴染みにくい状態となっていました。

「どうしても月曜日に弱くて、休むことが本当に多かった。集団活動の中でも、どうしても影が薄いというか…スタッフが指示することで動ける、みたいな形でした。」(櫻井さま)

4. 導入後の効果:数字と行動に表れた劇的な変化

RevelAppの導入は、想像を上回る効果を発揮しました。課題を抱えていた利用者さまに、大きな変化が訪れたのです。

【利用者の変化】通所日数が3倍に!芽生えた主体性と他者への配慮

【ケーススタディ|Aさん:週1日から週3日へ、自ら通所日を増やす提案も】

導入後、困難だった通所が、週1回の半日から安定して週3日通えるようになりました。RevelAppが「やるべきこと」として生活に組み込まれ、明確な目的意識が生まれたことが大きな要因でした。

しかし、インタビュアー含めて最も驚いたのは、Aさんの内面的な成長です。

「作業の様子が大変そうにしているのを見て、『今そっち手伝った方がいいですかね?』と。さらに、翌日の予定が忙しいと知ると『大変そうだから、1日増やして来てみようかな』と言ってくれました。」(櫻井さま)

受け身だった姿勢から、周りを気遣い、自ら考えて行動する主体性が生まれた瞬間でした。

【ケーススタディ|Bさん:時間を決めて取り組み、自発的に動けるように】

指示待ちの印象が強かったBさんにも、自発的な行動変化が発生しました。
RevelAppの作業は指示を待たずに自らパソコンの準備・ゲームの起動までを行動できるようになり、外出プログラムなどがあった際には、「午前中にやっておきます。」という意思表示も自分からするようになりました。

「具体的に時間を決めて毎日繰り返すという提案をしています。『確実に来たらコレ(RevelApp)をやる、自分でパソコンを立ち上げてゲームをプレイする』ということが主体化された。」(櫻井さま)

「『前と違う』という感覚は、私たちスタッフにとっても非常に嬉しいことです。」(櫻井さま)

と、利用者さまの変化について語っていただけました。

【事業所の変化】収益5万円増と支援の質の向上

利用者さまの前向きな変化は、事業所全体にも好循環を生み出しました。

効果1:訓練等給付費が「月5万円」アップ

利用者さまの通所日数が飛躍的に伸びたことで、事業所の訓練等給付費は月に約5万円増加しました。質の高い支援が、事業所の経営安定に直接繋がることを示す、明確な成果です。

効果2:データに基づく「体調の見える化」

RevelAppのレポート機能は、日々の気分や体調、環境変化を客観的なグラフで可視化します。このデータが、支援にプラスの影響を与えています。

「なんとなく調子が悪そう」という感覚的な判断に頼りがちでした。

「個別支援計画のアセスメントとかだと、あれは非常に定性的な内容なので。そうなんだけども!本人には定量的な『見える化』があった方が、『次どうすればいいのか?』は分かりやすい。」(櫻井さま)

利用者さまの体調管理方法として、自己記入のものは多くありますが、中々しっかりとデータを取るのは難しい。その中で、RevelAppは体調記録シートの記入までがお仕事の対象になっています。

「Aさんは、knowbe(ノウビー)のセルフマネジメントとかを最初に提供したんですよ。でも、それをやることが目的化してしまって、そうじゃないと。『活動しながら自分をどう振り返るか?』って部分をサポートしたかったので、今はやったことをちゃんとフィードバックできている。」(櫻井さま)

効果3:見学者の心を掴む「強力な集客ツール」

「ゲームが仕事になる」というユニークな取り組みは、見学者や体験希望者、紹介機関にとっても魅力あるものになっています。

「(見学者さまに)一通り説明をする中で、特徴の一つとして『ゲームを通じてのお仕事があるよ』と提案していて、その時には『え?ゲームで仕事ができるんですか?』という大きいインパクトを与えられる。

「相談支援専門員とかに見せて、『こういうサービスを展開しているなら、繋げても良いかも』って形になるのは非常に重要かなと思っています。」(櫻井さま)

5. 運用のポイント:「コミュニケーション」と「Play」

ジョブテラス山の畑さまでは、RevelAppの効果を最大化するために、コミュニケーションを工夫しています。

ゲームの進捗やキャラクターの話は、支援員と利用者、また利用者同士の自然な会話のきっかけになります。このコミュニケーションツールとしての役割が、信頼関係を深めるのに役立っています。

「スタッフも関係性を作りながらできるので。(中略) 野菜とか作るゲーム(エルフの森)あるじゃないですか?『はい、じゃあそれリアルで行こう!』みたいな。」(櫻井さま)

(昔、リッツカールトンで行われた講演に参加した時のお話)
「『働く』の最終形態が『Play(遊ぶ)』だったんですよ、WorkとかじゃなくてPlayだよみたいな。これ凄く大事だなと思うのはかねてからあって。」

「遊ぶように働く、私たちも何とかしようかなと思っても、できることって限られていたり。そんなときにサービスが立ち上がるって、『福音』なんじゃないかなって。」(櫻井さま)

RevelAppの理念にもある『遊ぶように、働こう。(Play&Work)』という言葉。
櫻井さまにも、「凄く大事な考え方」と共感いただき、RevleAppの活用の中でも意識していると語っていただきました。

6. 総括

今回は長野県佐久市にある、「ジョブテラス山の畑」さまにインタビューさせていただきました。

「好き」を大切に、利用者さまの支援や自己実現を献身的にサポートする中で、「遊ぶように、働こう。」という理念、サービスとしての特徴(体調管理×ゲームのお仕事)がマッチしたことから、リリース当初よりご利用をいただいております。

利用者さまにもポジティブな変化が見られ、事業経営目線でも効果があった一事例として、ご紹介させていただきました。

ぜひ、記事だけではなくインタビュー動画もご覧になっていただけると幸いです。

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